ノロウィルスの感染は秋季から冬季にかけて流行します。
その特徴は、①症状がきつきついこと、②感染力が強いこと、③徹底した感染予防策の励行が必要であることです。

感染した時の症状は、嘔吐、下痢、腹痛が主な症状で、入院治療になることも少なくありません。産業保健的にみると、個人的には、休職しなければならなくなり、集団発生になれば、フロアの閉鎖に追い込まれることにもなり、事業所における損害は少なくありません。

感染力は、糞便の1g中に1万~1000万個のウィルスがいて0.0001gで感染が成立するほどです。感染力は他のウィルスのおよそ1000倍強いといわれています。吐物や糞便の後処理に注意が必要で、完全なふき取りと同時に、完全な消毒が必要とされる所以であります。一般的には、マスク、手袋、エプロンなどを装備して、0.1%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸したタオルを用いてふき取り、使用後はすべてビニール袋に完全に封じ込めて廃棄しなければならないことになっています。

日常におけるノロウィルス感染の予防策は、その感染力の強さからは他のウィルスに比べてより慎重にしなければならなりません。

①手洗いの励行

②台所やトイレの共用接触部位の徹底した消毒

③同個所における布タオルの供用禁止や使い捨てペーパータオルの使用

④特にウィルスが蓄積しやすいといわれる二枚貝を食するときは十分に加熱する

などが考えられます。

 

事業所における全員がこれらのマニュアルを共有して、ワンチームでノロウィルスから個人と事業所を守りましょう。