令和2年6月15日現在、新型コロナウィルス感染症に関しての労災給付は、医療関係者で請求247件のうち、14件が支給決定され、医療従事者以外で請求53件のうち、5件が支給決定されています。労災請求件数に比して、支給決定件数の割合が10%に満たない状況です。

厚生労働省は、新型コロナウィルス感染症の労災認定に関しても、たとえ感染経路が特定されなくても、業務遂行性と業務起因性が認められれば労災給付の対象とすると基補発0428第1号(令和2年4月28日)にて都道府県労働局労働基準部長宛てに発しています。その中で、具体的な取り扱いとして、医療従事者や介護従事者の場合は、業務外で感染したことが明らかである場合を除き、原則として労災保険給付を認めるとしています。医療従事者以外の場合は、感染源が業務に内在していたことが明らかであれば労災給付を認めるとあります。また、同じく医療従事者以外の場合で、感染経路が判明しない場合でも、複数の感染者が確認された職域や顧客が感染者であった場合なども適切に判断するとあります。

保険給付を受けるべき者が、入院中などのためにみずから保険給付の請求などの手続きを行うことが困難な場合には事業主が助力しなければなりません。(労働者災害補償保険施行規則23条)。

 

詳しくは、管轄の労働局あるいは労働基準監督署に相談してください。

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