距離の確保、マスクの着用あるいは保護眼鏡着用で、新型コロナウィルスの感染リスクが軽減します。

ケアネット社によると、Lancet誌オンライン版2020年6月1日号に掲載されたカナダ・マックマスター大学のDerek K.Chu氏らの解析論文では、新型コロナウィルス感染症の感染リスクは、距離1メートルの確保で82%、マスクの着用で85%、保護眼鏡の着用で78%減少するとされています。これは、6大陸・16か国で行われた172件の研究におけるデータの解析から得られた結果です。

距離(フィジカルディスタンス)については、1メートル未満の場合に比べて1メートル以上の場合は感染リスクが0.18倍に減少し、距離が広がるほど感染リスクが減少したといいます。日本におけるソーシャルディスタンス確保の呼びかけは、有意義であると言えます。

マスクの着用では、感染リスクが0.15倍に減少し、N95マスクなどの防塵マスクではサージカルマスクに比して効果がより大きいといいます。。以前からマスクの着用に違和感が少ない日本人にとっては、心強い結果です。

保護眼鏡の着用も効果的で、感染リスクは0.22倍に減少していたといいます。いわゆるガラス入りの伊達メガネでも、外出時には着用する意味があるということになります。

これらの解析結果からは、距離の確保、マスクの着用など、すでに世界で行われている防護策が的を得たものであることが再確認されたことになります。