今般の新型コロナウィルスの対応で、休校やテレワークなど、生活や仕事においてこれまでと違う環境で数か月過ごすことになり、心の問題が多少なり出てきているようです。周りの人にも影響を与えやすい「怒り」について、取り上げます。

怒りをうまく扱う、適切に叱ることは我々の日常的な課題のひとつでもあります。怒りと上手に付き合うことを目的とした〇〇協会なるものもあり、100万人/200社近くの人々が導入しているという。それほどに、アンガーをマネジメントすることはうまくいかない。

不機嫌な職場というものがあります。日常的に上司が部下を叱っている職場、パワハラが横行し部下が怯える職場、そんな職場は不機嫌と言えます。怒りに対する受け手は、はじめは怖がりますが、やがて反発します。怒りを他人に見せるのは、「私の感情は何かによって簡単に左右されます」と言っているのに等しいことです。

禁句があります。「べき=コアビリーフ」「こうあるべき」とか「それが常識」など、自分の価値観や思い込みを譲れないものとして相手に要求すること。

悪い怒りのぶつけ方があります。「人格攻撃(バカじゃないか)」、「決めつけて叱る(もともといい加減な気持ちでしていたのだろ)」とか、「正論で追い込む(そんなことでは資格ないよね)など、上げればきりがない。叱るのは、相手に怒りをぶつけるのが目的ではなく、相手の非を諭すのが目的であって、怒りの爆発だけではコミュニケーションになりません。

「いいかげんにしろよ」よりは「次のことを考えると、少し不安だな」とか、「どうして報告がないんだ」よりは、情報がないと心配になるよ」など、気持ちの伝え方に工夫をしましょう。

NGワードがあります。「過去(前にも言ったようね)」、「責める(なんで、そんなことになるんだ)」、「強い表現(絶対、いつでも)」、それに、「曖昧な程度言葉(ちゃんと、きっちり)」などである。

実働の局面では簡単なことではないかもしれませんが、冷静になってアンガーをコントロールしましょう。